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どんな企業であれ、創業者が会社を興すにあたっては不安、希望、葛藤、そして我はこうありたいという強い想いがあり、その思いが徐々に形になっていくのが企業の成長の形です。世界に冠たるグローバル企業も、街の中小企業も、その点においてはなんら変わるものではないのです。

そして創業者は、代表権を持つ限りすべての責任を一人で背負うことが宿命付けられ、決して逃れることのできない崖っぷちで戦わなくてはなりません。親会社を持つ企業ならいざしらず、独立型の企業には、はじめから退路など絶たれているのです。

現在活躍している多くの企業は、バブル崩壊を乗り越え、リーマンショック、そして東日本大震災を耐えており、そのたびに、薄氷を踏むような経営判断をしてきたはずです。もうしばらくそんなことはないだろう、中国の経済的台頭、グローバル経済の発展により、世界に紛争は耐えずとも、ビジネスの世界は今後ますます発展していくだろう、そう思っていた矢先に、誰もが予想していなかった全世界を巻き込む新型コロナウィルスによるパンデミックが起き、それによる経済活動の急停止という未曾有の事態に陥りました。

しかし、これはある意味、大チャンスなのです。今までの経営のあり方を考え直し、なかなか手がつけられなかった新しいビジネスモデルの構築を実行することができます。そしてもう一つ、多くのプロアスリートや経営者の方々、そして一人の生活者に至るまで、今までの自分の歩みを振り返り、我が身のルーツを考え、そこから学び直すことがないかと深く考える「たっぷりの時間」を得たということです。こんなことはめったに無いのではないでしょうか。

今回のブログは、僕が、これまでどうやってきたのか、創業時の想いと行動を思い返し、大切なことを忘れてはいまいかと考え、振り返りながら未来の新しい道筋に役立て、これからの人材にお伝えできることはないかと思い、綴ったものです。

【ないないづくしの起業】
店舗仲介ビジネスは戦後の一時期には活況を呈していたこともあるのですが、その後は停滞し、特に小さなお店の仲介などは不動産業の中でも隙間産業のようになっていました。これは高度成長に伴う住宅需要の大きな伸びに対し、権利関係の複雑さや什器・内装の扱いや知識の必要性、与信調査の面倒さ、そのお店にかかる法律的な知識など、店舗仲介は市場規模の割にとても面倒なものと捉えられていたのだと思います。

しかし、私は、ずっとお店は街の文化であり、人も街も生活も、お店あってのものという考えをもっていたので、それまで行っていた事業を整理して、一大決心をして1993年(平成5年)より店舗仲介を行う会社を立ち上げました。

この頃の私には、「店舗に特化した不動産仲介をやる」、という目標以外本当に何もなく、金もない、不動産知識すらろくにない、仲間もいない、事務所も間借りで机が一つだけ、という有様でした。ただひとつ、信念だけがありました。それは、店舗の閉店・開店という瞬間瞬間には、かならず、間に入る人が必要であり、それを自分がまずは担い、面倒なことを全部やって差し上げれば、絶対に大きなビジネスになる、といういうことでした。

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【私がいまでもチラシにこだわる理由】
そうは言っても、たった一人でどうやって仕事を見つければいいのか?そもそも自分のことなど誰も知らないのだから、このまま行けばあっという間にジリ貧です。そこで私は、閉店・開店の情報をなんとか見つけ出そうと目を引くキャッチコピーを考え、見様見真似のガリ版刷りでチラシをたくさん作り、朝から夜中までこれを撒いて歩き、寝る時間も惜しく、夜中から明け方までずっと撒いて歩きました。それを見た妻からは、そんなことを続けていたら死んじゃうよ、とまで言われるほどでした。しかし、奇跡は起きるもので、いつからか当時の情報手段であったポケベルが毎日のように鳴るようになり、すぐに電話をしてアポイントをとり、とにかくお客様と会いました。会って、自分が駆け出しであること、ろくに事務所もない事、知識もさほどないことなどを正直に、あからさまに打ち明け、そのうえでできることを訴え、なんとか仕事として成立させていく、そんな毎日でした。

物件の説明や、契約書のフォーマットなども、お客様から教わりながら自分で学び、今も活きるフォーマットなども作りました。

そもそも私は、サラリーマンの経験がなく、一時期は13ものグループ会社を率いていたこともあります。しかし、私はバブル期を乗り越えることができず、大損をしてしまい、そこからの再スタートでしたので、自分の思いを綴ったチラシだけが財産であり、たった一つの営業ツールだったのです。

ネット時代の今でも、私はチラシを大変重要なツールとして捉え、スタッフの皆さんにもお渡ししています。これは、私の過去の想いだけではなく、チラシには、人を呼び寄せる不思議な力が宿っていると感じているからです。チラシを考える、作る、印刷をする、配り歩く。これだけの労力がかかっているからこそ、ネット広告にはない、何かがあるのではと思うのです。

【大病を患い再起を図る】
しかし人生にはまだまだ試練があるもので、せっかく軌道にのりはじめたと思った矢先、大病を患ってしまったのです。治療に専念しながら、考えるのは私を認めてくださったお客様のことばかり。これで終わってなるものかという気持ちでどうにか病気を克服することができ、2008年、株式会社テンポアップとして正式に登記し、ふたたび店舗専門の仲介事業を始めました。

これまでの経験から一人の力ではダメと思い、かといって、サラリーマンの考え方では、とてもこの店舗仲介という仕事をやりがいを持ってやっていくことは難しいと考えた私は、業務委託スタッフを集め、共通の指針としてのバイブルを作って読んでいただき、一緒になって道を切り開くという、当時は珍しいスタイルを採用しました。

【批判もあればこその経営】
私達のビジネススタイルは、スタッフ一人ひとりが経営者であるという意識を持ち、規律を守りながらも自由に営業をしていただくというものです。そして会社は仕事に必要な情報や設備、オフィスなどを用意します。そこで得た利益をスタッフと会社で決められた比率で分け合います。世間では、こうした形態は、単なる厳しい営業会社と見てしまうことがあり、批判されることもありました。しかし、そういう方には言いたい。私達の支社のどこでもいいので一度見に行っていただきたいと。そこには、ハードで息苦しい営業会社といった雰囲気などは絶対にないはずです。それぞれのスタッフが、自分の責任で動きながら、足りないところは協力し合う姿を、きっとご覧になることでしょう。

今でこそ、働き方改革の号令のもと、業務委託や在宅スタッフ、副業といった形態が市民権を得つつあります。僕がはじめたやり方が決して間違っていなかったものと信じて今も経営しています。

【全国展開について】
少しずつスタッフが増え、所属するスタッフの皆さんをエージェントと呼ぶ事にしました。お客様にできないことを代わって行うという意味と、会社の代表として接するという意味から、米国のビジネスマンのように少しでも垢抜けた表現で皆さんのことを呼びたかったというのもあります。

そして、店舗に特化した僕たちの事業は徐々に膨大な物件情報を抱えるようになり、横浜だけではなく、全国のお店を対象にしてもやっていけると考えました、お店が栄える国こそが活気のある国だと思っていた僕は、かなりの設備投資をして各地に支社を設け、北は北海道から南は九州まで、全国展開を行い、エージェントの皆さんを募集し、約300名のエージェントさんを配属するに至りました。この頃私が盛んに唱えたスローガンが今も基本理念となっている「店創りは街創り 街創りは人創り 人創りは国創り」です。

現在のコロナ禍で、多くのお店が閉まってしまった現状を見れば、いかにお店のない世界が、活気のない世界となってしまうか、よくおわかりになったのではないでしょうか?つくづく、お店は文化であったんだと思い、当面、これ以上の無理な支社増設はせずに、今関わりのある地域の皆さんとともに、お店という文化を立て直すお手伝いをきめ細かくしていかなくてはならないと肝に命じているところです。

【恩人だらけの人生に、感謝】
私は今でも思い出します。チラシから出会いの始まった大家さん。入居者探しで困っていたときに現れたテナントさん。快く対応してくれた金融機関の方々。まだまだ小さな会社なのに、対等にお付き合いしてくれたビッグカンパニーのお客様。様々な備品を入れてくださる業者さん。そして、ひとりひとりの社員、欠かせない存在のエージェントさん、在宅スタッフとして起用を始め、続々人数が増えてきたアソシエーターさん、エージェントを助けてくれるサポーターさん。僕にとっては、全員が恩人です。

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【そして、次のレベルへ】
昔話には、得るものとそうでないものがあるかもしれません。この長いブログを読んでいただいたお一人お一人とともに、私は自分のルーツを大切にしつつも、全く新しい形態を含むビジネスをどんどん考えています。どうか、コロナ禍などに負けずに、一緒に前を向いて進んでいこうではありませんか!

2020年 秋のひととき 



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